イングロリアス・バスターズ

 ブラピって若い頃は全然どこが良いのかわからなかったけれど、本作で
若干目尻にしわの寄った彼に萌えてしまいました。魅力的だわ〜!この人。
(気付くのが20年近く遅い)

 タランティーノの新作。想像よりも重かったー。戦争映画なんだから当
たり前か。重く哀しいだけではなく、ちょっと斜にかまえた感じがある皮
肉の効いた切り口、解釈がタランティーノだなあ、と思いました。

 わくわくどきどき面白い!というタイプのストーリーではないのに長さ
を全く感じさせないのが凄い。それはおそらく本筋の周辺の一つ一つのエ
ピソードが面白いから。ハンスのショシャナ一家の隠れ家での一件も、映
画館の看板を掛け変えながらのやりとりも、ショシャナの計画も、地下の
酒場でのシーンも、それぞれが独立した短編の様に良く出来ているのです。
ストーリーに肉付けしました、ではなく、いくつものエピソードの集積か
ら本筋を浮かび上がらせる、そういう作品は映画でも小説でもとても好き
です。

 キャストが皆とても良くて、ブラピもハンス役も満足でしたが、何より
私に響いたのが、いい所で流れるデビッド・ボウイ!!ぬお〜!この曲!
恰好良いよ〜!60〜70年代の作品の方が評価が高いであろうボウイですが
私は80年代もかなり好きで、そんな思い入れのある曲が映画館で大音量で
聴けたことに大感激しました。