児雷也豪傑潭話 その一

 児雷也豪傑潭話を観て参りました。久々の新橋演舞場だったので
すがキレイになっていてびっくり。ロビーにはカフェの様なテーブ
ルと椅子があったりダイニングバー?という風情のカウンター席も。
お弁当を買って食べる人には便利です。座席でひざの上に広げて食
べるより快適です。

 初演の時からすごく観たくて、待ちに待った東京での公演です。
まず配役が素晴らしい。主役の三人はこれ以上の配役はあり得ない
のではないかと思います。そもそも普段女形が多い菊之助が全幕立
役で通す、ということがファンには大大大サービスです。菊之助
立役、凛々しくて大好きなんです。今回は見得は切るわ六方は踏む
わ、空は飛ぶわですよ。ゴージャス!

 松緑はこういう役が似合いますね〜。土蜘蛛とか大蛇とか。あの
大きな目でギョロリ、と睨まれると、もうたまりません。 綱手
愛しの亀治郎。この役もピタリとハマりました。美しいだけでは出
来ない役です。亀様の妖しさと強さが存分に発揮されました。

 一幕目は物語の発端。この世を魔界に変えようとする妖蛇の化身、
大蛇丸を打ち倒すために雷丸と綱手は蝦蟇(がま)の妖術と蛞蝓
(なめくじ)の妖術を与えられます。主役三人の顔合わせ。蛇と蝦
蟇と蛞蝓の三すくみ。目が赤く光ったり見得を切ったり。大道具さ
ん、頑張りました。蝦蟇の中に入っている人もおそらく結構な運動
量でしょう。

続く