十月 歌舞伎座 昼の部 その三

 「一谷嫩軍記 熊谷陣屋」
 先月の寺子屋に続いて今月も首実検です。重いです。よよよ、と
泣きの演目。自分が元気な時はしっとり感動系の演目も良いんです
けどね。疲れている時はしんどいです。観ていて幾度か気が散って
しまいそうになりましたが先月の寺子屋と違って舞台に團十郎と松
也が居ります。哀しい疲れるシーンではひたすら團十郎と松也をオ
ペラグラスで観てこらえました。松也の美しさと若さの煌めきに癒
された...。この演目はもっと次回元気な時に観たらちゃんと書きた
いと思います。

 「お祭り」
 先月は寺子屋の重い気持ちを引きずって歌舞伎座を後にしました
が、今月は明るい舞踊、お祭りでお口直しをさせてくれます。ベテ
ランの小粋な舞踊で〆って良いですね!お祭りの鳶頭松吉は勘三郎
菊五郎が得意そうな江戸っ子のイメージが強かったのですが関西
系の仁左衛門が踊るとやっぱりはんなりしている気がします。これ
はどっちが良いか悪いかという問題ではなくて東と西の味わいの
「違い」かなー。