2007年5月 歌舞伎座 團菊祭 昼の部 その二

与話情浮名横櫛


 ここ半年位(私が見る時だけたまたまなのか?)妙に上滑り気味
海老蔵。名前と格好良さが一人歩きしてしまって追いついてない
部分が、痛いのよ〜。歌舞伎十八番的な派手に見得切る系は良いの
ですが、地味に踊りでトチったり笑わせるシーンで捨て切れていな
い格好良さが邪魔をしたり。この演目も格好良いシーンは良いんだ
けど、ちょっとした芝居のシーンでウーム、と思ってしまう。頑張
れ、頑張れ海老蔵菊之助が最近肩の力が抜けて巧くなっただけに
差が歴然としてしまいました。きっと何年か後菊之助お富に負けな
い与三郎を見せてくれると信じています。

 菊之助お富は素晴らしかったです。音羽屋の若様はいつのまにこ
んな妖艶さと品格と貫禄を身につけてしまったのでしょう。

女伊達


 前幕で海老蔵にハラハラドキドキしたので最後が安心して観てい
られる大御所の踊りでホッとしました。なんて上手な傘の使い方!
美しい構図で傘と役者さんが決まります。踊りって良いなあ〜。綺
麗ですね〜。