2008年 5月 歌舞伎座團菊祭 夜の部 その一


 嬉しい楽しい團菊祭。菊之助、亀三郎不在(両名シアターコクーンの蜷
川芝居に出演中)がなんとも残念だけど三月以来の歌舞伎座、アゲアゲ↑
で行きましょう!

青砥稿花紅彩画-あおとぞうしはなのにしきえ(白浪五人男)

初瀬寺花見の場・神輿ヶ嶽の場・稲瀬川谷間の場


 本来なら菊之助の役回りだったであろう姫君。お鉢が梅枝君に回ってき
ました。可憐で上品。菊五郎と梅枝と聞くと超超歳の差カップルのような
気がしてしまうけれど、弁天小僧って設定は十代なのよ。必死で頭の中か
菊五郎の実年齢と素顔を追い出しながら観る。

 「こういう話だったのねぇ〜。」と納得。普段白浪と言えば自分の中で
は浜松屋と稲瀬川で完結していて、そこに至るまでに想いを馳せたことが
なかった..。大道具さん渾身の舞台装置も素晴らしい。だんまりもあるん
ですね!時蔵さんの赤星が妖しい魅力で良いなあ。女形さんがたまに演る
立役って素敵。三津五郎も嬉しい配役。

雪の下浜松屋の場


 浜松屋は何度も観ているし、今さら特筆するほどのこともないのだけれ
ど、やっぱり良く出来たお芝居だな〜、と思いました。番頭さんがお嬢様
の贔屓の役者を当てようとするシーンなんてわかってはいても毎回笑って
しまう。衣装も綺麗だし、簪がパタリ、と落ちる演出の洗練されているこ
とと言ったら!悪党なのに憎めない弁天というキャラクターのやんちゃで
キュートで妖艶な魅力。テンポの良い台詞。観飽きることがありません。

 海老蔵が浜松屋若旦那で登場。出て来た瞬間心が浮き立って華やいでい
る自分に気付く。この人のスター性、天性の主役オーラには巧い下手以前
に感動してしまう。だからこういうしどころのあまりない脇役は難しいの
ね。でも海老たん観られて嬉しいよ。若手が一人混じると活気が出るしベ
テラン勢の芝居も引き立つ。

蔵前の場

 ギャハハハハ!凄い!都合良いな〜〜!この展開。浜松屋主人の話を聞
いた弁天の「アレっ?」という顔がさすが。だんだんと菊五郎じゃなくて
本当に弁天小僧という人物が居るかに見えて来る。ここでそろいの着物を
受け取って、稲瀬川に着替えて登場、という流れなんですね。
続く

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