助六

イメージ 1 私は歌舞伎を観たいけど何を観てよいか解らないという人にはまず美しい女形を観たいのか格好良い立ち役を観たいのか聞いてから演目をいくつか勧めたりしますが、助六はその両方が楽しめます。
 
 助六はそれはそれは色男で吉原でもモテモテですし、恋人の揚巻は花魁の中でも最高峰。美しくて貫禄たっぷりです。助六が傘を手に花道から登場するシーンや揚巻の供を大勢引き連れての花魁道中は文句なく歌舞伎初心者にはおすすめのシーン。どこを撮ってもブロマイドになりそうですよ。
 
 これ、出来れば奮発して一階席で観て下さい。吉原に自分がいるような錯角に陥れます。歌舞伎には関西系の上方歌舞伎江戸歌舞伎がありますが、この演目で江戸情緒を満喫して下さい。「火事と喧嘩は江戸の華」。助六の啖呵は江戸風味満点です。
 
 物語は敵味方がはっきりしていて非常にわかりやすいので是非観る前にチラシや筋書等で予習をして、開演中は舞台に酔うことに専念して下さい。そして終演後はおいしいお酒に酔いましょう。