イフからの手紙 湯川薫

 面白かったー!この人はすごい人ですよ。ミステリ作家でもある
けれど、科学の先生なんです。いつも読んだ後「すっげー!」って
思って、図書館で量子力学の本を借りるんですが、大体最初の数ペ
ージ読んだだけで返却期限がきちゃうんですけどね。なんかね、う
まく言えないけどこの人の本を読むと立体的で四次元的なものの見
方が出来るようになった気分になるんですよ。それが快感。
 
 今回の雑学は電車のダイヤグラム。あれ、前の職場で顧客から預
かった原稿で時々目にしていて、何が何やら解らなかったんですが、
(複数ある原稿の見分けすらつかなかったりした。)ちょっとわか
りました!完璧には読み解けなくても、何を意味するのかは解った
よ〜。嬉しい。森博嗣にしても湯川薫にしても、もっと早くに出会
いたかった。十代くらいで。
 
 メインのトリックも面白いです。某京極作品と似たところも有る
けど、私は見破れませんでした。すでにシリーズ何作目かでキャラ
クタにも馴染んでいるのでたいへん読みやすいです。もっといっぱ
い書いて下さい。私はがんばって量子力学の本を読んで待っていま
す。

 星3.5。