2009年11月 新橋演舞場花形歌舞伎 夜の部 その二

?H3>鬼揃紅葉狩

　これは楽しめました！なんだ？この派手な演出。以前観たのと違う？あ
あ、だから鬼揃なのか！普通の紅葉狩とは違うのね。

　女の恰好をしていて実は、というのは歌舞伎でよくあるパターンですが
それをやらせたらこの世代ではダントツ一位だと思う亀治郎ちゃん。女形
の美しさは随一だし、立役の力強さ、線の太さも申し分ない。ベタ褒めし
ちゃいますよ！今回鬼になってからの踊りも良かったけれど、女姿の間の
膝もとの美しさがとても印象的でした。

　松禄も良かったです。歌舞伎は実力の拮抗した同世代役者が張り合う様
に高めあうと双方の実力以上のものが出る瞬間があると思うのですが、亀
治郎と松禄が組んだことで松禄にいつも以上のものが出ていた様に思いま
す。

　爽やか亀寿はこの幕の色男部門担当。やっぱり従者似合う。笑。その他
の鬼達は誰が誰やらよう解りませんでした。

　以前観た時はそれほど面白いと思わなかった演目ですが、今回これだけ
楽しめたのは亀治郎の力でしょう。それまで全然好きじゃ無かった一條大
蔵も亀治郎バージョンを観て面白い！と思ったんですよね。亀治郎は役の
性根を掴むとか、それを演じる、ということだけではなく、演目の持つ面
白さを観客に伝える、ということがどういうことなのかをとてもよく解っ
ているのだと思います。素晴らしい。昼の部も楽しみ。

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↓記憶に新しい紅葉狩というと、これですね。