京人形

イメージ 1久々に歌舞伎のお話です。今月歌舞伎座第二部でやっている京人形です。

 歌舞伎には隈取り系の時代物、江戸時代の町人を描いた世話物、そしてこの京人形の様な舞踊があります。舞踊には時代物の様な派手さや世話物のようなわかりやすいセリフがないので歌舞伎初心者には退屈な物も多いのですが、場数を踏んで色々な人の踊りを観るとだんだん面白くなってきます。

 そんな中で、初心者でも楽しめる舞踊の一つが京人形。和製コッペリアです。御家騒動が背後の筋立てにあるらしいのですが、複雑な事はわからなくても、人形のコミカルな動きが楽しめます。以前私が観たのは菊之助の人形の精だったので、コミカルさと可憐さ、合方菊五郎とのコンビネーションが素晴らしく、短い一幕なのにとても印象に残っています。

 今月は扇雀が人形の精なんですね。ちょっと重そうな気もしますが、父上雁治郎の八重垣姫の人形振りは素晴らしいから期待出来そうですね。