マリオネット園 霧舎巧

 霧舎です。キリタク。ワタクシ自称キリシャーですから。(先月
から)もう「しゃ」って打って変換するとすぐ「舎」が出て来ます
よ。図書館でもカ行の所に直行。

 このシリーズは鍵開け名人の大前田さんという存在が面白い。通
常密室モノではどんなにスマートな推理を展開していても、密室に
突入するのにバールなんかを持ち出してギコギコとスマートではな
い破壊活動シーンが出て来てしまいますが、(森キャラでさえギコ
ギコやってる。)本シリーズは大前田さんが一人いるだけでそこん
とこスルーです。頭良いなあ。ギコギコ鬱陶しいんですよ。似たよ
うなのばかり読んでると。

 本書はトリックが大掛かりで良いです。種明かし時のスッキリ感
も「ヤラレタ!感」もある。当初二人の探偵が塔の内と外で別々に
動いていますが、二手に別れたメンバーがじりじりと近付いて行く
その「今か今か」というワクワク感がとても楽しい。

 そしてやっぱりミステリにはこういう訳わからん建物が出て来な
いと。霧舎学園も好きだけど早くこのシリーズの続編読みたいです
ね。

 星4つ。