透明人間 浦賀和宏

 自殺未遂を繰り返す理美。彼女の父親は10年前に不審死してい
た。理美の自宅地下に隠されていた巨大な研究所。いったい何の研
究が行われていたのか!?父の死の真相は?

 浦賀的館モノ。研究所等と言われると森博嗣っぽくも感じますね。
美しいです。安藤君の推理も、余韻を残す終わり方も。浦賀さん、
成長したな〜。という感じ。(生意気)学園祭の後に本書が出て、
今後このシリーズが続く事を思うと、本書は谷間の一冊、というか
次はどんなすごいの出て来るんだ、と考えてしまいます。どうして
もファンはあの人とあの人の直接対決を待っていると思うので。
「あの人は出て来ないの〜?」とじらされている感がありました。
でもそうやって谷間に埋もれさせてしまうには惜しい良い出来だと
思いました。

 星4つ。