暗黒館の殺人(下) 綾辻行人

 終わりました!暗黒館。結局二週間近くかかってしまいました。

 面白かったです。大仕掛けは先が見えてしまう部分もありました
が、(「齟齬」をばらまきすぎ?)全く思ってもみなかった展開も
あったので差し引きしたら十分プラスです。館シリーズに私が熱中
したのは随分前ですが昨年ゲームYAKATAをプレイしてかなり色々
思い出していたのでなつかしい名前の登場にも戸惑う事なく入って
ゆけました。

 怖くて思わず本を閉じてしまったり、イヤーーっと叫びたくなっ
たり、自分も登場人物か?とつっこみを入れたくなる程本気ではら
はら心配したり。楽しめました。怒濤の展開に「もしや、これで館
シリーズはフィナーレか!?」と思いましたが続くみたいですね。

 書評ブログをあちこちのぞきましたが本書は賛否の否も結構多い
です。そりゃ確かに、わかる。私もその「否」たる理由はもっとも
だと思う。それでも十分そのマイナスな理由を補う面白さがあった
と思います。本格ミステリだからこうあるべし、とかケチをつける
のは簡単だけど、本書は「綾辻行人館シリーズ」というひとつの
ジャンルとしてとらえて素直に楽しんでも良いかなー。と思いまし
た。こういう事言うから「綾辻ファンは綾辻作品に甘い」とか言わ
れちゃうんですかね?未クリアで停滞中のYAKATAもなんとか進め
たいなあ。

 文庫化を待つとおっしゃってた方もおられましたが、文庫の分冊
流行りの昨今。これ、一体何分冊になるんでしょうね〜。

 星4.2。