虚貌 雫井脩介

 長い休みなので図書館でいろいろ本を借りてきた。そのうちの一冊。
「火の粉」に続いて私にとって二作めとなる雫井作品。
 読みやすいし展開も早く飽きさせず一気に読ませる。面白かった。
しかしネタばれになるので詳しくは書けないが、いかんせん、読後感
というか後味がよろしくない。読んだ後全て終わってホッとするんだ
けど気が重い、というか。ただ、不思議なことにその読後感をあまり
引きずることはない。そのあたりのあっさりさ、乾き加減が今時の若
手作家だな、と思った。例えば森村誠一など読んで、「うえーっ。気
が重いなー。」と感じたりした日にゃあその重さを三日位は引きずっ
てしまう私ですが。

 なんか「ドキドキ、ハラハラ面白くて、結末ビックリ、読後はスッ
キリ、晴れ晴れ。っていう小説が読みたいです。
 
 なにはともあれ私は読書は娯楽だと思っているので「飽きさせず一
気に読ませる」というのは高ポイント。ハードカバーを買ってまでは
読まないけど、古本かもしくは図書館で借りれるなら読みたい。とい
うところで星三つ。(満点は星五つ)

[http://blogs.yahoo.co.jp/kikyosyobo/3259503.html 火の粉]
[http://blogs.yahoo.co.jp/kikyosyobo/5500533.html 栄光一途]