#小説

儚い羊たちの祝宴 米澤穂信

ブラボーブラボーブラーーーボーーー!!! 面白かったよ〜!大満足! 巷ではすっかりスイーツシリーズの新作に話題も移っておりますが、図 書館派の常、今更本書が回って来ました。話題に乗り遅れた感強いなあ。 古典部シリーズやスイーツシリーズの軽さも…

銀河不動産の超越 森博嗣

わはははは。素敵素敵。序盤が入り込めなくて途中で読むの止めようか と何回か思ったけど止めないでよかった。 森博嗣にハマりたての頃、大作「有限と微笑のパン」にノックアウトさ れた私はその後のサラリとした軽めの森文学にどうしても物足りなさを感 じ…

クドリャフカの順番 米澤穂信

うん!面白い!やっぱり私はこの人肌に合うと思う。(インシテミルは 若干はずしたけども。) 人狼城のあとはちょっとライトに穂信の学園ミステリでも、と手に取っ たクドリャフカ。だーっ、まーたやっちゃったよ。これシリーズものか! しかも第三弾。設定…

チョコレートコスモス 恩田陸

昨年末に読んだ「エンドゲーム」と「ネクロポリス」ですっかり 消耗してしまい、暫く恩田陸はいいや。と思う気持ちと他の恩田作 品で口直しをしたい、でもここでまたはずしたら立ち直れない...。 という気持ちがせめぎあっていたところ、新年早々ゆきあやさ…

悪人 吉田修一

うほほ〜、面白かったよ。ゆきあやさん!!早々に事件の犯人は 提示されるので、その犯人の悪人ぶりを描く物語かと思いきや...。 私にとっての神本、山口雅也の「奇偶」を思い出しました。奇偶 では偶然と必然の定義付けから考えさせられ、それまで持ってい…

激走 福岡国際マラソン 42.195キロの謎 鳥飼否宇

何冊も読んでる作家さんだと、大抵トリックや結末まではわから なくても、どういう攻め方で来るか、どっちの方角から攻めて来る のか、程度は予測がつくものです。でもね...。 ヒウヒウは予測不可能~~~!!!何が謎なのか、どこがミステ リなのか、どっか…

嫌われ松子の一生 山田宗樹

無計画に図書館から借りた本を端から読んで行ったら丁度年越時 の読中本がこれになってしまいそうで、いくらなんでも新年の幕開 けが「嫌われ」は嫌だなあと思い急ピッチで読了しちゃいました。 限りなく痛い女の一生。ドラマを最初の三回位観ていたので(三…

十月は二人三脚の消去法推理 霧舎巧

楽なのよねー。シリーズ物読むのって。キャラクタ像を自分の中 に作り上げる手間が省けるから。冒頭からスイスイ読んでいけます。 過去にやられた経験からまず本を手に取ってためすがめつ、ひっ くりかえしたり、いろんな方向からチェック...。今月のオマケ…

笑殺魔 ハーフリース保育園推理日誌 黒田研二

読んだ様な気もするけどブログに感想書いてない..。さては図書 館で借りて最後まで読み切らずに返しちゃったのかなー、と思って 読んでみました。 ら、これ、読んだことある!結末読んで思い出した!しかも私、 本書で思わせぶりに最後まで中身が明かされな…

御手洗潔のダンス 島田荘司

結構驚きました。 予想を超えた凄惨な展開に驚き、案外大掛かりだったトリックに 驚き、ダンス、って言ってもあの人が踊らないことに驚き、という かがっかりし、で、おまけの、これ...。まあいいや。おまけはおま けですから、いいんです。出来不出来とか要…

御手洗潔のメロディ 島田荘司

それぞれ違う媒体で発表された4つの短編がこの組み合わせで一 冊の本になったのは何でだろう?と思いましたが読めば納得。 いつもの謎解き役としての御手洗、ギターを弾く御手洗、(格好 良すぎ。)若き日の御手洗、(これまた萌え~!)そして第三者か ら…

もつれっぱなし 井上夢人

ゆきあやさんお勧めの井上作品「もつれっぱなし」。 ゆきあやさんが勧めるということは、謎が謎を呼ぶ伏線が絡まり あった壮大なミステリか、と思ったら、さっぱり軽めの短編集でし た。 会話で展開してゆく6遍の「証明」。証明したいのは宇宙人だっ たり狼…

首無の如き祟るもの 三津田信三

日頃おつきあい頂いているミステリ好きの皆さんがベタ褒めの首 無。微妙にブームに乗り遅れたか?とあせって買いに行きました。 初三津田です。 鳥飼否宇の「中空」もそうでしたがこの閉鎖的な集落の雰囲気が ミステリ好きにはたまりません。跡目争い、連続…

乱鴉の島 有栖川有栖

え、あれ?こ、これだけ...? 島田荘司の大傑作読んだ直後だから物足りなく感じるのか、私が 期待しすぎたのか。面白いは面白いんですがつるっとあっけなく読 み終わってしまいました。 設定や道具立てに嘘はあっていいと思うのです。多少の荒唐無 稽さや飛躍…

ネジ式ザゼツキー 島田荘司

縦書きと横書きが混ざってて読みにくそう。苦手なファンタジー 臭も漂ってるし、と何度も図書館で手に取ってはみるものの借りず に棚に戻していたネジ式ザゼツキー。 横書きもファンタジックもすぐ慣れました。だって面白いんだも ん!この荒唐無稽と思われ…

痙攣的 -モンド氏の逆説- 鳥飼否宇

ぎゃは、ぎゃは、ぎゃはははは〜〜〜〜!なんじゃこりゃ〜〜! (笑泣) ウケた〜〜!久々にミステリ読んで吹いた..。って痙攣するのは 読者なのか?巷で話題の鳥飼否宇。読もう読もうと思っているのに いざ書店や図書館で棚の前に立つと名前が思い出せずに…

砂漠 伊坂幸太郎

いいねえ〜。西嶋君、いいなあ〜。彼の理屈っぽさやこだわりポ イント好きだー。実際自分の周囲にいたら喧嘩しちゃいそうだけど。 貴方の言いたいことはわかるんだけど、現実にはね、って。 「ラッシュライフ」よりミステリ色は薄くて、「重力ピエロ」よ り…

半島を出よ 村上龍

村上龍。良い仕事してます! 事実は小説より奇なり、と言いますがそれは実際の事件を前にし て驚きの言葉として発するものであって、やはり作家たるもの実在 の人々や事件をモチーフに創作するのであれば事実を超えて面白く 「創」らなければと思います。そ…

密室殺人ゲーム王手飛車取り 歌野晶午

タイトルや装丁からして、なんかヤバそう...。と思いつつ、つい 森博嗣の新刊と一緒にレジへ運んでしまいました。 思った程ヤバくなかった!チャット仲間が交代で問題を出しなが ら推理ゲームを展開してゆく、その一つ一つの謎のボリュームが程 よくて通勤中…

天啓の殺意 中町信

面白かった...! ちょっと古臭い部分もあるし、どういう種類のトリックかもなん となく察しがついたけれど、細かい所までよく出来てました。人間 関係のからみが複雑で、ここでこの人がこういう役割を!あんなと ころすら伏線だったのか!!という驚きが面白…

λに歯がない 森博嗣

モヤっとー!モヤっとー!モヤっとー! 決してここでスッキリさせてくれるとは思っていませんでしたが、 これまた随分とモヤっとさせてくれたもんです。 シリーズ物というよりは既に長い話の一部分くらいのボリューム しかないGシリーズ。今回もまた、大きな…

八木剛士 史上最大の事件 浦賀和宏

U・R・A・G・A! U・R・A・G・A! ↑↑これ、唱えるのがルールらしいです。 前作のダルさが嘘の様に、今作は意味深な展開を見せました。 なな、なんと次作が秋に刊行!!どーしちゃったんですか、浦賀さ ん。森博嗣じゃあるまいし!怒濤の刊行ペース…

世界にひとつだけの函

幻想の都市、真幌市を舞台に倉知淳、我孫子武丸、麻耶雄嵩、有 栖川有栖が繰り広げる連作中編”まほろ市の殺人”シリーズ。祥伝 社の粋な企画です。このメンバーに連作されたら素通りできるミス テリファンはいませんよ。 あれ?このシリーズに函入りの愛蔵版…

安達ヶ原の鬼密室 歌野晶午

読了直後は、ナノレンジャーの話と堂園別荘のエピソードは別に なくても良いような気がしましたが、しばらく経ったらやっぱり必 要なのかな、と思えて来ました。鬼屋敷の物語だけでも充分一冊に なりそうだけど、それだけでは終わらない歌野晶午。普通には済…

封印再度 森博嗣

詩的私的ジャックに次いでタイトルが素晴らしいです。封印再度。 WHO INSIDE。ちょっと萌絵が嫌なやつです。犀川を試すようなこ とをします。二人の関係という観点から、シリーズ中はずす事の出 来ない重要な一冊ですが、これだけ単独で読んでも充分面白いと…

栄光一途 雫井脩介

「ジェシカ」を読んだ直後にまたしてもスポーツもの。偶然です。 狙ってはいません。スポーツ、ドーピング、っていうネタはミス テリ的に流行り? 読みやすいです。柔道が全くわからない私でも最後までするっ と読めました。たぶん試合のシーンの描写が巧い…

影踏み 横山秀夫

あちこち書評ブログを彷徨った結果、どうやらファンの間でも評 価が別れている模様の本書。登場人物が多くて、私は「この人誰だっ け」と何度も前に戻りながら読みました。泥棒って留守宅に入るも んだとばかり思っていたけど、寝ている間に盗みに入るのを専…

ジェシカが駆け抜けた七年間について 歌野晶午

読んでいる最中はすごく面白くて、一気読みだったのですが、読 み終わってみると、「まあ、そんなところだろうな」という感想。 種明かしの部分があまりに自分と遠い世界の話だとそうなりがちで すけど。途中から考える事放棄。きっと辻褄のあう説明をこれか…

すべてがFになる 森博嗣

言わずとしれた森博嗣の代表作。冒頭の四季と萌絵の会話にまず 驚かされました。萌絵だって凡人に比べればものすごく頭の良い人 物なのに、四季はそれを超越し終始会話をリードします。無駄がな くてテンポの良い会話。最初の数十ページで森博嗣はただ者では…

翼ある闇 麻耶雄嵩

木更津とメルカトルのダブル探偵。どちらかが真の探偵でどちら かは狂言回しなのか...。木更津が全てを解決し、最後にメルカトル が引っ掻き回して混乱させる、というパターンを想像していました が、そこまで単純ではなかったですね。 木更津と香月が依頼人…