時の鳥籠 浦賀和宏

 とても読みやすくかなりの厚さがあるのに一日かからないで読了。
ミステリなので人は死ぬし、多少血も出てくるけれどあまり血なま
ぐさくはない。
残念なのは後半まで読み進めると結末が読めてしまうこと。
最後の数十ページは「結末はこうなるんだろうな。」という予測に
そって読んでいく、という感じ。そしてその読みがそのまま当たり
ました。
 やっぱりミステリはキャラの良さとか文体の美しさとか以前に結
末でどっきりしたい、というのが大前提にあるので先が読めてしま
うのは残念。でもその他には得に減点ポイントもなく文章も悪くな
いし今後に期待。星2.5。

 書評って難しいですね。ネタばれにならずに面白さを表現すると
いうのがこんなに難しいとは思わなかった。「叙述トリックが」と
か「どんでん返し」とか言うのも広い意味で考えればネタばれです
よね。どんでん返しがある、とわかっていて読むミステリは緊張感
なくてつまらないですもんね。
 
[http://blogs.yahoo.co.jp/kikyosyobo/3148299.html 記憶の果て]
[http://blogs.yahoo.co.jp/kikyosyobo/6300921.html 彼女は存在しない]
[http://blogs.yahoo.co.jp/kikyosyobo/11245087.html 松浦純菜の静かな世界]