PARCO歌舞伎 決闘!高田馬場 その一

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 渋谷に歌舞伎がたて続けにやって来ます。歌舞伎座と演舞場があ
る銀座も大好きな街ですが、渋谷は私にとってはとても身近な街。
学生時代は買い物も遊ぶのもバイトするのも全て渋谷でした。そん
な渋谷に歌舞伎が二つもやって来る!それなのに、あっという間に
チケットが売り切れてしまいこの渋谷歌舞伎祭りに参加できずに終
わるのか、と一人ヤケ酒でもあおろうかと思っていたら耳寄りな情
報が飛び込んできました。パルコ歌舞伎は当日券があるらしい!!
という訳で急遽参戦。パルコ歌舞伎です。

 なんだか口数が多いなあ。皆喋り通しです。三谷さんは脚本家な
ので台詞中心の展開です。通常歌舞伎では物語を表現するのに踊り
があり、唄があり、豪勢な衣装があり、様式的な立ち廻りがあり、
そして台詞がある。台詞は様々な要素のうちの一つでしかありませ
ん。その台詞を前面に押し出したら歌舞伎じゃなくって普通のお芝
居ですね。歌舞伎を観た、というよりは「面白い新作のお芝居を観
たよ。」という感じです。

 歌舞伎度は思っていたより低かったけど、完成度の高い面白いお
芝居であることには変わり有りません。もともと映画や芝居が好き
でそこから歌舞伎にも興味を持っていますので歌舞伎度が低くても
私には全然問題ないのです。

 前置きが長くなってしまいました。全編通して観客を楽しませる
意気込みがあふれています。早変わりはいっぱいあるし、練られた
場面転換はさながら映画のよう。若手役者は皆活きが良く格好良く
て、ストーリーはわかりやすい。そして、何よりも歌舞伎座より遥
かに小さいパルコ劇場で役者さんの息遣いが直に伝わって来る、こ
の「近さ」は歌舞伎座では絶対味わえません。

 その二へ続く