消える上海レディ 島田荘司

 めずらしく御手洗でも吉敷でもない島田荘司作品。

 「消える」っていうより「出現する」上海レディ。主人公の行く
先々に現れる主人公そっくりのチャイナ服の女...。

 そういうことなんだろうけど、あり得ない。と思って自分の中で
打ち消したことがちゃんとあり得る形で説明されて、なるほど〜。
という感じ。上海へ向かう船上という舞台や道具立ても過去との繋
がりもとても面白く、ノンシリーズものでこの短さであっという間
に終わってしまった事が勿体ない。何せ邪道なキャラ読み厚さ萌え
のミステリ好きなもんで、アトポスくらいの分量で御手洗が重厚に
蘊蓄を織りまぜながら解決してくれてたらこれ星4個だなあ〜。

 星3個。