2007年7月 歌舞伎座 NINAGAWA十二夜  その二

 今回一番のお楽しみだったのは昨年の9月以来久々の亀治郎
やっぱり亀治郎は巧いな~!芝居にメリハリがあって一癖も二癖も
ある魅力的な役を演じ切っていました。ちょっと熱演しすぎて主役
菊之助を喰ってたかも。
 亀治郎は踊りの名手だけあって所作が美しくて、歩くのも扇であ
おぐのも他の役者さんより綺麗なんです。着物を着る人間にはとて
も勉強になる動きです。

 菊五郎は本来こういうコミカルな道化役も得意としていますが、
左團次團蔵の粋で力まない「笑い」も素敵でした。先に挙げた翫
雀の西の笑いとはちょっとおもむきが違います。

 愛しの亀三郎は三幕目からの登場で物足りず。松也とともに喜劇
のなかであえて浮つかない地味な芝居。喜劇にはこういう役割も重
要なのでしょうね。

 NINAGAWA十二夜、本当に楽しかったです!物語も、演出も、役
者も良い最高のエンターテイメントでした。博多座も行けばよかった
よ~~!!