2008年 1月 国立劇場 小町村芝居正月 その一

 ここのところ毎年お正月は国立劇場です。菊五郎劇団の復活狂言
が面白いのです。今年はファンへの嬉しい裏切りがテーマか?亀蔵
さんの麿顔とか弟亀寿の赤面など珍しい配役が印象的でした。


 序幕、大掛かりな大道具に負けない菊五郎の存在感に期待が高ま
ります。

 二幕目、松也たんの親王が高貴な佇まいで素敵。品の良い美しさ
にため息。菊之助の凛とした姿も、大きく動くストーリーも、この
幕は見所満載でした。

 お目当ての坂東亀兄弟もここからの登場。お兄ちゃんはともかく
寿君まで赤面だ~!これは珍しい!二人並んだ時のバランスが良い
なあ。声も兄弟良く揃うし。今まで線が細いと思っていた寿君の意
外と力強い一面に驚きました。兄亀三郎がお父上彦三郎さんの身柄
を取り押さえる役回り。絵になる親子競演に満足。亀三郎による時
蔵さんのいじめっぷり、ドS芝居も堪能。


 三幕目は舞踊です。なんともまあ美しく、テンポの良い楽しい踊
りで退屈しませんでした。時蔵さんと菊之助の綺麗なこと!前半の
時代ものから後半の世話物への転換をこの幕が綺麗に繋いでくれま
した。

 続く