怪人大鴉博士 太田忠司 【しら菊の猫でもわかるミステリ用語解説付き】

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 伏線明かしをケチり気味~?と思ったら、違う違う!私が順不同で読ん
でるのが悪いのでした。私の中では4冊目の宿少だけど、本来これはまだ
シリーズ二作目。一作目が導入部なら本作は今後の謎めいた展開を予感さ
せる、物語の転がりはじめなのである。

 今回の敵は鴉を操る大鴉博士。ベタでコッテコテな乱歩調にミステリ心
をくすぐられ、七月さんのクールな魅力に萌え、敵の居場所を割り出す場
面は面白く、鴉の大群は恐く、不満と言ったらシリーズ物なのでどんなに
追い詰められたところで最終的に彼等は「絶対大丈夫」と解っているせい
で緊張感がないこと位。シリーズラストまでぐんぐん先へ進んでしまいた
い、逸る気持ちを押さえて、ぽつぽつ読み進めます。だって一気に読むの
が勿体なくって。

 星3.5個。

しら菊のひとりよがりなミステリ用語解説
・江戸川乱歩
 言わずと知れた日本ミステリ界の大物。敵は怪人、探偵は少年。明智小
五郎は稲垣吾郎。(←韻を踏みたかっただけか?)しら菊はどちらかとい
えば屋根裏を散歩したり、人間が椅子になったり、鏡の部屋に閉じこもっ
たりする系列が好きである。「芋虫」なんて本当に凄い。凄すぎる。ユル
シテ...。((((;゚Д゚)))ゾクゾクブルブル...。