連載小説 ドブなロク道<いけずの料理研究会>流水館へ 第五話

※諸事情により小説仕立てでお送りします。小説はウザイ、要点だけ追い
たい、という方々のため要点を太字で記載しますのでご活用下さい。※

■■■第五話■■■
 深く考えずに二人を送りだした自分の軽率さを悔やみながら台所へ駆け
込む。あっ!台所の入り口で、僕は何か大きなものにつまずいた。
 
 なんてことだ。台所の床で僕がつまずいたのは、首から血を流して死ん
でいる鳴川先輩だったのだ。

 その瞬間、僕は全てを悟った。ああ、そういうことか。
「し、白菊先輩...、どうして!!!」
「ふふふ、漸く気付いたみたいだね~?そんなのドブ□クを一人占めする
ために決まってるじゃな~い!」

な、なんというくだらない動機!出刃包丁を持った白菊先輩が一歩、また
一歩と近付いて来る。一人占めということは、次は...。
「せ、先輩!ちょっと待って!せめて、せめて密室の謎だけでも教えて下
さい!謎を残したままでは成仏出来ません!」恐怖のあまりろれつのまわ
らない口で必死に訴える。

「密室?ああ、前動君の部屋に鍵がかかってたってこと?三本松君もまだ
まだだね~!館に来たら隠し扉を探せ、って常識だよ?本棚の裏とか暖炉
の中とか大きな絵とか鏡の裏とか『ここがあやしいの』って言いながら
まっ先にチェックせんと~!」

 マジかよ~~~!なんてことだ!隠し扉と来たか!隠し扉や隠し部屋は
トリックとしては禁じ手だ!ズルい~!こんなトリック、駄ミスだあ~!
ああ~!確かに白菊先輩は初日いち早く二階へ上がって行った!!あの時
そんな探索をしていたのか!白菊先輩の持っている出刃包丁が僕に迫って
来た。そういえばこれ、初日前動先輩が研いでたなあ...。

エピローグ

 さて。記述者の三本松君がいなくなってしまいましたので、エピローグ
はわたくし白菊のモノローグでお送りしますよ。

 イメージ 1

 絞る前はアルコールばかりがツンときつくて旨味のない酒だなあ、と感
じていましたが、ぎゅーぎゅー絞ったらぐ~ん、と甘味、酸味、旨味が出
て来ました。それらの味は米の中に隠れていたのですね~。

 モッタリしすぎずトロリと程よい粘度です。さわやかな出来たてのお酒
の香りと旨味が混然一体となり、いやはや、素晴らしい物が出来ました。
度数も結構ありそうです。正直実験お遊び的な気分でやったので、ここま
で「マジ旨!」な飲めるものが出来るとは思っていませんでした。白川郷
とか雪ん子(いままでたま~に買っていた濁り酒の名称)とかもう買わな
いかも。そりゃあ越乃寒梅や久保田の萬寿の様な銘酒にはかないませんが
そこらの安酒には余裕で勝ってます...。

 絞りたてのフレッシュな味わいも格別だったけれど、一日密栓して炭酸
ガスを封じ込めたスパークリングも旨い。炭酸ガスが弱まって来た段階も
また旨し。全然嫌な酸味とかないです。誰だ?ドブ□クは酸っぱくて不味
い、って言ったの。これ、コーヒーフィルタで濾過してみたいなあ。(も
うそれを試す程残ってない)

それでは皆様アデュ~♪長々とおつきあい頂きありがとうございました。
うぃ~、ヒック。




著者しら菊によるあとがき

 長々お読み頂き誠にありがとうございました~。さて、ここでは創作に
あたっての裏話を。
 
すべてがDになる
ドブ□クの偽書
かもしもん
ドブラロクラ
 
 ボツにしたタイトル達です。笑。三味線芸者白菊の登場する「ドブ□ク
偽書」とかボンデージ研究生白菊が実験する漫画「かもしもん」とか真
賀田白菊が孤島の地下研究所で、とか色々案はありましたが、一番手軽に
書けそうな(失礼すぎ)霧舎パロになりました。流氷館を流水館にしたの
は、流水大説をオチに、という発想でしたが、思いのほかミステリマニア
ではない方々も読んで下さっている様なので、あんまりマニアックになっ
てもな~、と割愛した次第。こんな駄トリックですいません。ま、しら菊
はBミス好きですから。ア、そこはそれ...。べべんべん。おそまつ。

 イメージ 2

 最後にせっかく作ったのに小説中で使いどころがなかった画像を。



この物語はフィクションです。画像はCGです。登場する白菊と実在の

しら菊は別人です。

 ※日本では無免許でアルコール度数1%を越えるお酒を作ることは自家
用であっても違法です。
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