天帝のみぎわなる鳳翔 古野まほろ

 次のスレタイは【紅茶ソラシド】古野まほろ【麻里亜屋っ!】で決まり
でしょ、と思ったら現スレがまだ100番代だった。次スレ遠すぎ。いきな
り某掲示板ネタで失礼しました。

 漫画「もやしもん」でワインの醸造について作者が語りたくなったら登
場人物をフランスへ行かせてしまう、という力技を見て「この強引さ、嫌
いじゃないわ」と思ったわたくし。本書ではまほろと一馬があれよあれよ
となんだかわからぬうちに軍艦に乗り込みますぞよ。書きたかったんだろ
な〜。軍艦が♪なんでもアリです。紅茶ソラシド♪

 マンネリという言葉を小説の感想で使う場合、多くはマイナスの意味で
使われるのでは、と思いますが、まほろ作品においてはコレ、褒め言葉で
す。「あの人」の登場シーンは既に水戸黄門様の印籠シーンと同じ意味合
いでテンション↑。くわははは!きたーーーあ!!

 で、まあ、やはり吹奏楽部員のおしゃべり描写より軍人会話は退屈な部
分も多いです。ややこしいところは頭の片隅(頭蓋骨の楽園)にでもよけ
ておいて、ドンドン先へ進んでしまいましょう。天帝シリーズはペースが
重要。ペースが乱れると挫折の道へ迷い混みますよ。←このあたりがウロ
ボロスに通じる。散見される歌舞伎用語にも萌え〜〜、だが、こ、この、
「麻里亜屋っ!」って大向こう?笑

 案の定推理の過程(告発合戦)は結構細かいので、推理派は注意深く読
むべし。柏木が出て来ないのと、まほろのグダグダ度が物足りないのと、
軍艦ネタがちょっと退屈だったのと、3000人殺しがストーリー上いまいち
生かされていなかった分減点、で星3.5個。