酸素は鏡に映らない　上遠野浩平

　この著者のものをはじめて読むのにミステリーランドからってどうなの
よ？と思いましたが、たまたま目に付いた本書のタイトルがクールで恰好
良かったので。

　肝心なところがいまいちわかりませんでしたが、この人は色々な作品が
リンクするらしいのでおそらく他の作品で説明されるのでしょう。そこま
で私はたどりつけるのかな。つかなかったら柊とカレイドと先輩が何なの
かは私の中でずーっと謎のままなんだなー。（遠い目）

　一瞬がんばって他の作品も読んでみようかと思いましたが、上遠野さん
が多作であることに気付き、目下戦意喪失中。森作品に挑もうとして萎え
てる人の気持ちがよう解った。刊行をリアルタイムで追い掛けていれば何
てことはない冊数も出そろってから読もうとすると結構大変だ。

　柊パートは前述の通りわからない部分も多いし、ゼロサンダーは退屈で
読むのがだんだん面倒になって来る。少年の金貨探しの冒険譚をメインに
据えてもっと派手に描いて、その他の部分を既存の上遠野ファン向けにス
パイス的に書き添えたらバランスが良かった気がしますが...。

　星3個。