2009年 5月 歌舞伎座 夜の部 その一

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 長い間「また観たい」と切望していた演目でした!!

 私は初生歌舞伎が国立劇場だったんです。その後「歌舞伎座に行ってみ
たい!」とお手軽な幕観を経験して、「やっぱりちゃんとチケット買って
歌舞伎座の中に入らな!」と最初にきちんと歌舞伎座で観たのがこの演目
でした。懐かしく思い入れのある作品なのです。

恋湊博多諷


 團十郎の完全復活を感じました!眼力、オーラ、でっかさ!汐見の見得
の迫力!あの鷹揚としたキャラ。どれを取っても素晴らしく、嬉しかった
です。

 菊之助の美しさも凄まじい。藤十郎團十郎という二人の大ベテランに
挟まれても堂々としていて負けていません。

 この演目のモダンな雰囲気が大好きです。特に毛剃の衣装。緑のビロー
ドに珊瑚の羽織紐とか赤いエスニックな模様の着物がとっても素敵。昔の
人って今程堅苦しくなく自由に着物を楽しんでいた筈。貿易をやっている
お金持ちが外国の珍しい布を入手したら着物に仕立てる、って当然やって
いただろうなあと思います。

 あとね、回り舞台で地面ごと回しゃ早いのにあえて仕掛けを作って舟だ
けを回すっていう心意気!良いですよね。^^

夕立


 舞踊かー、眠くなる系かな。と脱力気味に観ていましたが、なかなかど
うして面白かったです。え?それってアリ?ときぞーさん、アンタいやよ
いやよって言ってたのに!(笑)

 美しく面白かったけれど、短くてあっという間。今年は團菊両名そろっ
ているものの、あくまで「歌舞伎座さよなら公演」で「團菊祭」ではない
のでなんとも言えませんが、五月の歌舞伎座菊五郎が夜の部これだけ、
てのはどうにも物足りないのであります。

 その二に続く。