2009年 5月 歌舞伎座 夜の部 その二

?H3>神田ばやし

 海老蔵が妙な味なんですよ。わざとなのかこうなっちゃうのか。他にい
くらでも生かしどころがある海老蔵がこういう役をやるのって勿体なく感
じます。私はしょっちゅう歌舞伎を観るけれど、一生に一度しか観ない人
だっているわけじゃないですか。そのたった一度の海老蔵がこれだとなあ
と...。

 亀三郎台詞無え〜〜〜〜〜!!!(大苦笑)なんかわやわやとずーっと
舞台にはいるんですけど。(笑)海老蔵の恰好良さだけじゃなく亀サブ兄
さんの美声も封じて来たか。今一番芸が充実している世代の三津五郎も地
味に老け役だし、この演目で何を見せたかったのか狙いがいまいち伝わっ
て来ませんでした。決してつまらないわけではないのですけれど。亀寿・
巳之助のちゃきちゃき若ぇモンが恰好良かったです。

?H3>鴛鴦襖恋睦(おしのふすまこいのむつごと)

 平成三之助ももはや名前に助がつくのは菊之助だけになってしまいまし
たね。この三人とか、中村屋兄弟もですが、よくぞキャラがかぶらなかっ
たなあと思います。大抵歌舞伎は立役、女形、敵役、っていう役柄構成に
なりますが、巧い事三人がハマるのです。

 美しい踊りでした。衣装も艶やかで楽しめました。ここでもやはり菊之
助が一歩抜きん出た印象。一瞬本当に鳥に見えたもんなあ...。

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 終演後、残り一年を切った歌舞伎座を味わおうと周囲を一周してみまし
た。なんとなく出待ちの人達の中に混じって暫く佇んでみましたら、梅枝
巳之助、松禄のお三方を拝見出来ました。松禄兄さんはドラゴンの帽子を
かぶっておられました。


↓神田ばやしで味わえなかった海老蔵の真価はこちらでどうぞ。