探偵小説のためのノスタルジア「木剋土」 古野まほろ

 ぬおおおお!面白かったぞなもし!やっぱり好きだわ〜、まほろ

 天帝シリーズに比べて苦手なラノベ臭が強いうえ、謎解きもごちゃつい
ていて読みづらい印象だった探偵小説シリーズ。今回供述調書一式を巻末
にまとめたという工夫もあり、読み易くすっきりしていました。何が謎で
何が要点か、が章毎に明示されるのも伏線をガンガン読み飛ばしてしまう
速読派の私には有り難かった。

 このシリーズには私の苦手がもう一つあって、それは陰陽師描写なので
すが、これは慣れかな。気になりませんでした。式神が乱舞して爆裂、と
か言われてパっとイメージ出来たもんなあ。

 個人的に百人一首が好きなので、相変わらずかるた試合描写に熱狂。

本文:「Mor-」
(しら菊:はなよりほかにぃいいいいいいっ!!)

本文:「Taka-」
(しら菊:とやまのかすみぃいいいいいいっ!!!!!)

 と、心のなかで試合に参戦。「もろ」じゃなくて「Mor」で取るってい
うこの臨場感。毎度ドキドキします。ああ、楽しい!

 私はまほろ作品は推理よりもディティールを楽しむ派ですが、推理した
い人でも読者への挑戦も何度か挟まれ、見立て、アリバイ、細かく作り込
まれていてなかなか面白いと思います。

 次もまた探偵シリーズの模様。探偵2冊に天帝一冊ペースなのかな?天
帝をもっと読みたいな〜。再読すっか。(そんなに好きかぃ...。^^;)

 星3.8個。