舞田ひとみ14歳、放課後ときどき探偵 歌野晶午

 面白かった~!やっぱり歌野さんは良いなあ!!

 歌野さんや東野さんの凄い所は、本をあまり読み慣れない人でも読めるであろ
う読み易さと、ヘビーに本を読むマニアをも満足させる水準を両立させていると
ころだと思う。本書もするするあっという間に読めるのに謎解きはしっかり納得
出来るし、登場人物達は皆きちんとこの人ならここでこう言うだろうな、と思え
ることを言うし、兎に角ひっかかることもイラっとすることも不自然さを感じる
ことも全くない。ストレスがないのだ。安心して読めるっていいよね。

 さて、シリーズ二作目となった本書。ひとみは前作よりちょっと大人に。前作
はひとみと叔父の歳三が主役という印象だったけれど、今回はひとみの友人達の
印象が強くて群像劇と言った趣き。熱烈なひとみファン、歳三ファンには物足り
ないかもしれないけれど私は新鮮に感じました。

 ひとつひとつの物語は単独でも読めるけれど、繋がった流れ、伏線もあってま
とめて読むと更に面白い。続編で17歳となったひとみに会うのが楽しみです。

 星3.9個。