11eleven 津原泰水

『榴璃玉の耳輪』に続いて私にとって二作目となる津原さんの新刊。

一話目の「五色の舟」からいきなり凄くて、その幻想的な物語と奇怪な設定に引
き込まれ、いや、これ凄いんじゃないの?とかなり興奮。

が、なんと一冊通して読み終わってみると凄いと思った一話目が軽いジャブだっ
たかの如く感じてしまうこの構成。「五色の舟」は『琉璃玉~』と似ている世界
観でもあり、まだまだ私の想定の範囲内ではありました。そこから一話毎にどん
どん物語は想定外に突拍子も亡く色々な方向へ自在に飛んで行き、ラスト二話の
テルミン嬢」「土の枕」に至っては完全に娯楽小説の域を超え、こりゃ文学作
品だわ、と感じました。ああー、なんだかすごいものを読んだ。ほんとに。満足。
こういう満足があるから本を読むのはヤメラレネ。

星4.0個。


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