無菌病等より愛をこめて 加納朋子

Twitter貫井さんをフォローしているので貫井さんが大事な授賞式の前に怪我
されたことも知ってるし貫井さんの新刊情報等は目にしていたけれど奥様である
加納朋子さんが大病されてこんな大変なことになっていたとはつゆ知らず!

世の中に闘病記はあまたあれどさすが小説家の筆。読み易く記録も分析も的確で
これはすごい本だと思いました。加納さんはじめご家族にとって大変お気の毒な
ことではありましたが結果生まれたこの作品は今後同じ病気の方とそのご家族の
どれほどの参考になることでしょう。骨髄移植のドナーとなった弟さんの手記も
同じ立場の人が知りたいであろう状況がリアルに詳細に書かれていて素晴らしい
です。

何より心に響くのは家族という存在の有り難さ。貫井さんや弟さんの頼もしさ、
息子さんやお姉さん、妹さん、お父様の存在のこころ強さ、貫井さんのお母様の
サポート、独身一人っ子の私としてはただただ羨ましい限り。実際私は日頃から
「親が死んだらひとりぼっちだからね。将来手術が必要になっても入院の保証書
や手術の同意書にサインしてくれる身内がいなくて死ぬからね」と冗談めかして
言っているけれど、いや、まじで一人ぼっち(しかも貧乏)でこんな事態になっ
たら詰むなー。人生終了。到底一人じゃ乗り切れないわ。一人っ子はそれだけで
既に負け組。


外泊と一時退院の違いなど当たり前なのに見過ごしていたことも教えてくれた、
良書です。皆様是非ご一読を。


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