慟哭 貫井徳郎

 ミステリ好きの方には是非読んでいただきたい一冊です。
良く練られていてトリックも伏線の張り方もお見事!完成度
が非常に高くとてもデビュー作とは思えません。
 加えてこの作品のテーマとなっているのが「幼女誘拐事件」
であったり「新興宗教」であるのですが、10代後半で宮崎事
件、20代前半でオウム事件を経験している私にはものすごく
入り込み易いネタなんですね。物心ついて大人になりかけで
それまでテレビといえばアニメかドラマかバラエティーしか
見なかったのがニュースを見るようになる。丁度その頃毎日
毎日テレビで取り上げられていた事件なのでものすごく「私
がリアルタイムで経験した事件」という意識が強く、例えば
三億円事件」とか「よど号事件」「あさま山荘事件」など
を下敷きにした物語より感情移入し易いのです。

 貫井作品はどれも大きなはずれはなくこの作品も文庫にな
っていますので迷っている人がいたら買っても良いかと思い
ます。星五つ!

http://blogs.yahoo.co.jp/kikyosyobo/3384331.html 追憶のかけら]

 森博嗣ファンの皆様、「どきどきフェノメノン」はもう読
まれましたか?私も非常に読みたくてうずうずしていますが
まだ読んでいません。なにか未読の森作品を残しておきたい
んですよね。すっごくつまらない本に当たっちゃった時のお
口直し用とか、自分がへこんだときの元気づけ用に。

 来週旅行に行くので(GW明けたから安いんですよ。ツアー
が)持ってゆく本を選定中。今一番読みたいのは「半島を出
よ」なのですが如何せんハードカバーは重い・・・。そして
高い・・・。