プラスティック 井上夢人

 とてもわかりやすくネタを提示しているので序盤でそういうテー
マなんだな〜、と大筋はわかるけど、わかっていても最後までぐい
ぐい引っ張って読ませます。目まぐるしく変わる語り手、自分が考
えていた以上のこれでもか、更にか、もういっちょいくか、的な展
開。テーマは目新しくはないけれど楽しかった。

 こういうのってネタばれせずに内容紹介するのがとても難しいと
思うんだけど、さすが出版社の内容紹介はうまいこと書いてます。

以下amazonに掲載されている出版社からの内容紹介から引用


54個の文書ファイルが収められたフロッピイがある。冒頭の文書に
記録されていたのは、出張中の夫の帰りを待つ間に奇妙な出来事に
遭遇した主婦・向井洵子が書きこんだ日記だった。その日記こそが、
アイデンティティーをきしませ崩壊させる導火線となる! 謎が謎
を呼ぶ深遠な井上ワールドの傑作ミステリー。


 星3個。