カラマーゾフの兄弟にチャレンジ中です

 新訳の勢いを借りれば読破出来るのではないかと、チャレンジ中
です。「カラマーゾフの兄弟」。

 10代の頃「罪と罰」「白痴」を続けて読んでその勢いでカラ兄も
行ってしまえば良かったものを、一度間に読み易い現代小説を挟ん
でしまったらもう重厚ロシア文学に戻る気分になれなくてそれっき
り。新訳売れてるみたいでどこの本屋でも平積みになってるし、今
を逃したら一生読まない気がしたので...。

 一巻が終わりました。なんだかややこしいことになってきたなあ。
思い出した。いっつもグダグダ語ってるんだ、奴らは。ロシアで雪
振っちゃったら家の中で議論くらいしかすることなかったんだろう
なあ。作中である登場人物が100冊あまりの書物を所有している、
というのが凄い事として語られていて、本が昔は貴重なもので今み
たいに読み捨てるものでは無かった当時はこういう重厚で厚くて読
むのに時間がかかる枝葉の多い文学が好まれたんだろうなあ。読み
たい本を死ぬまでに全ては読みきれないだろうという位書物が大量
に刊行されている現代、出来るだけ薄く軽く、と考えている森博嗣
はやっぱり鋭いと思う。

 昔の新潮文庫より活字も大きいし文章も本当に読み易い。あの
ロシア文学」たる重いどんよりとした雰囲気には欠ける気がする
けど、でも旧訳ではとてもじゃないけど読めなかっただろうしね...。
続きます。続きが無かったら「挫折したな」と察して下さい。