風の墓碑銘(エピタフ) 乃南アサ


 美容院で本書を読んでいたら美容師さんに「どんなお話なんですか」と
聞かれてしまった。まだそのとき序盤で言える材料が少なかったため正直
に言いましたよ。

「今丁度白骨が出たとこです。」(爆)

 久々に読みました。音道貴子シリーズ。警察小説として足で地道に事件
を追う貴子の成長ストーリーでもあるわけですが、本書の眼目は相棒滝沢
の変化でありました。

 滝沢といやあ男尊女卑の嫌なオヤジなんだけどなんか憎めない、このシ
リーズでは重要なサブキャラでした。その滝沢が、成長しとる!貴子が刑
事としての自分を、恋人との関係を手探りで成長させてきたのと同様滝沢
も貴子や子供達との接し方を彼なりに模索して成長しているではないか。
きゅ〜ん。(萌える程ではないが若干響いた。)

 やっぱり乃南さんは凄い。主人公の成長は誰でも描くが、サブキャラの
もっさいオッサンの成長ストーリーなんて今までなかったぞう〜!

 事件も現在と過去を行ったり来たりしながら複雑に迷走して面白く、後
味も良し。ブラボー!

 星4個。

↓↓久々に音道さんに会いたくなった貴方はアマゾンへどうぞ〜↓↓