舞田ひとみ11歳、ダンス ときどき探偵 歌野晶午【しら菊の猫でもわかるミステリ用語解説付き】


 ミステリの頭につく様々な修飾語が近年日本では発明されてきた。バカ
ミス、トホミス、そして本書は「ゆるミス」なのだそうである...。

 お言葉にあまえてゆる~い気分で読みはじめましたが、そこはそれ、葉
桜ショックの歌野晶午。ひとつひとつの謎はしっかり本格。伏線、真相へ
至るきっかけ、それぞれの事件が次の事件への伏線となる仕掛け。ヘビー
にミステリを読んでいるマニアをもきちんと満足させます。

大好評!!しら菊の猫でもわかるミステリ用語解説
・葉桜ショック
 2003年出版された歌野晶午の代表作「葉桜の季節に君を想うということ」
のトリックに多くのミステリファンが驚愕。ショックのあまり読む作品読
む作品「これって葉桜トリックじゃね?」と疑ってしまう症状が全国的に
蔓延した...りもした。

 「女王様と私」でも見事な萌え文体を楽しんで書いていた歌野さん。今
回もひとみの会話がリアル。不自然なくらい長文で会話する少年少女がた
まに小説界には見受けられるが、実際の今時の少年少女はこうだと思う。

「だよ」「そ」「んだ」「ザックザク」「ウソじゃないもん」

 叔父の歳三との会話からひとみの言葉だけ抜き出してみた。こんな会話
してる小学生、いるいる~!電車内でおまえの辞書に助詞というものはな
いのか!とつっこみたくなるような会話が耳に入って来るよね~!

 星3.7個。

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