天帝のつかわせる御矢 古野まほろ

 最近桔梗書房で読書日記がアップされないなあ。何か長いのでも読んで
いるのか。と思っていた貴方。正解!さあさ、皆さんお待ちかね!(?)
今宵はあの作品の登場です!!



 ぐはあ。

 く、く、下らない...。(爆笑)この下らなさのために600ページ余り。


 流れる空気の臭いが「果実」「孤島」とは明らかに異なります。それも
その筈、舞台は学校ではなく満州新京から東京へと向かう豪華列車「あじ
あ」車中。そう。馬鹿馬鹿しいことばかり書いているようでいて、この人
きちんと場所と空気を描き分ける人です。かたんことんかたんことんでぐ
げらではふう〜。

 意外にもかなりのところまで普通にミステリ。推理合戦では古式ゆかし
いミステリ作法にのっとって展開される定石推理達がなかなか面白い。オ
リエント急行のネタばらしもしてますが、まあ、いくらなんでもまほろ
手を出す酔狂なミステリマニアでオリエントを読んでおらぬ阿呆はおるま
い、ということでこれは許可しましょう。

 このまま普通にミステリで終わったりして、と思った矢先に出ました来
ました。どっぷしゅーどど、どどーん!ううう、ヤバい。このあと最新作
を読むつもりだったけど、その前にもう一度「孤島」を舐めておきたいな
あ。貸し出し中じゃないと良いなあ。まほろ作品以外を読む暇がないじゃ
ないか...。

 星3.8個。