温かな手 石持浅海

 なかなかよろしいのではないでしょうか...。

 苦手なのにどうしても手に取ってしまう鬼門石持。連作短編集です。着
想、設定、終わり方、おおすじはとても良いです。タイトルも良い。(あ
タイトルはいつも良いんだっけ。この人。)

 ま、こまかなことを言えば、相変わらずで。あったりまえの事を言って
るだけなのに「この人は頭が切れると感心した」と登場人物が思っていて
オイオイ、それフツーだろ、と突込みたくなる...類いの箇所が10か所位あ
るけど、それをいちいち突っ込んでると石持作品を永遠に楽しめないので
そこは頑張ってスルーしました。

 あとなあ...、ミステリというのはいきなり正解推理はしないもので、大
抵ワトソン的役回りの人が間違った推理をして、探偵役が誤りを正すモノ
ですが、その間違った推理が「こいつアホか」っちゅーレベルの低さで、
そのうえにかぶせられる正解もイマイチ「おお、なるほど!」と感心出来
る程でもない。けど必死でそこはスルー...、出来てない!全然スルー出来
てないよ!しら菊さん!!またいちいち突っ込んでるよ!!今回は頑張っ
て褒めようと思ったのに...。てゆーか、これ、この人わざとやってるのか
なあ...。

 星3個!!(←やけくそ)