頼子のために 法水綸太郎

 ふっへ〜。意外な路線でした。のりりんに大して抱いていたイメージと
違う。ていうか、綸太郎シリーズたいして読んでいないうえに読んだのが
すっごい昔で記憶も薄いのでイメージも何もありゃせんのですが。

 綸太郎目線で見れば事件も謎解きも面白いし、ちょっと倫理的に問題あ
りそうなハードボイルドな大オチはキレがあって秀逸。このネタで島荘あ
たりが書いたらもっと叙情的で泣けるものになりそうだけど、そっちに転
ばないところがのりりんだな〜、と思う。

 星3.7個。


 以下ネタバレあり








 綸太郎目線で読むのが正解なんだろうけれど、ついつい私は誰の目線に
も違和感があったものだから死んだ頼子目線、というかこの夫妻を「親」
的な位置付けに据えて読んでしまったものだから結構しんどかったです。