人狼城の恐怖 第四部完結編 二階堂黎人

 ジンロウジョウ読了!!!

 ふ〜。達成感。読書感想はいつも短く短く書く事を心掛けているけれど
さすがにこれを完結に語るのは無理。今日は長いよ〜。そして多少のネタ
バレもするかもしれないので未読さんはご注意。



 面白かったです。満足。探偵編と解決編が長いため、読んでいる間に順
次先が見えて来るのでそれほど意外で驚く真相でもないのですが、自分に
見えていた「先」よりも一ひねりも二ひねりもしてあって、さすがだなと
思うし、なんというか「こういう真相を求めていたのよ」っていう満足感
高し。パズルの様にカチリときれいにハマる事象達が美しい。

 私が手に入れたのはノベルス初版のため、その後重版や文庫化の際に修
正されているであろう粗が残っていると思われますが、それが逆に良い意
味での勢いになったのでは。黎人よくぞ書ききった!グッジョ〜ブ!とい
う爽快感がものすごくありました。

 「終わりのない物語の始まり」がこれまた効いてます。スッキリ終わっ
た物語に余韻と想像する余地を産み出していて効果的。これがあるから蘭
子の解決も更に活きてくる。そして蘭子は一体どこへ行ってしまったので
しょうか...。

 当の蘭子は第四部でも快調にクスリと笑い、色んなものを舐めてかかっ
て、黎人の蘭子賞賛も相変わらず鼻につき、どうがんばっても名探偵とし
て愛す存在には遠い。でも、苦手だけどうまくかわせばなんとか付き合え
る人、程度には自分の中で昇格しました。蘭子苦手意識で二階堂さんの名
作を読まないのは勿体ないと自覚たので今後少し蘭子モノを続けて読むか
も。

 ところでこれ、図書館で借りても二週間では読みきれないだろうと思っ
て古本購入に踏み切りましたが、余裕で二週間で読めましたね..。

 第四部星4個
 総合 星4.5個