クビシメロマンチスト 西尾維新

 アクが強くて読みづらい文章という印象だった西尾維新。あ、あれ?ス
ルスル読めるよ...。もっとアクの強い文章を読み慣れたせい?

 何を今さらと言われそうだけれど何故か読み落としていた戯言シリーズ
二作目。予測を裏切る展開にミステリ初心者の様なみっともない驚き方を
してしまいました。またしても、やられた。うにー。

 登場人物紹介に「ぼく(語り部)」としかないので「このぼくっていー
ちゃんと見せかけていーちゃんじゃないんじゃないの〜?」とかそんな読
みをしていたのですが...。(笑)

 久々に読むシリーズなのにいーちゃんも玖渚も零崎も哀川さんもとって
も良く覚えてる。特徴が少なくっても、逆に無駄にキテレツすぎてもキャ
ラって見分けがつかなくなりますが、そのあたりの見極めと描き方が相変
わらずお上手ですね。

 一作目では奇抜に感じた戯言シリーズ、二作目では「着実な巧さ」が目
立ちました。一番巧いのはペンネームだと思うけどね...。

 星3.9個。