青酸クリームソーダ <鏡家サーガ入門編> 佐藤友哉
最近の文学志向ユヤ作品にあまり高評価をしてこなかった私だけれど鏡
家ならいけるんじゃないか?という期待がありました。
家ならいけるんじゃないか?という期待がありました。
無難な所に落とし込んだと言ったところ。まとまってはいるけれど私が
好きだったギリギリ感やヒリヒリ感、ドキっとする痛い結末、そういうも
のは薄れ気味。ユヤ作品には定番のモチーフである兄と妹の歪んだ関係に
も慣れてしまったのだ。ユヤたんも読者も。
好きだったギリギリ感やヒリヒリ感、ドキっとする痛い結末、そういうも
のは薄れ気味。ユヤ作品には定番のモチーフである兄と妹の歪んだ関係に
も慣れてしまったのだ。ユヤたんも読者も。
作家だって手慣れてくるし、成長する。それを拒んでデビュー当時の荒
削りな作風を懐かしむだけの読者にはなりたくないけれど、やっぱり本書
がなんだかむにょむにょしていてスッキリしないのは、ユヤたんの方にも
迷いがあるのだと思う。自分で自分の過去作を模倣している様な違和感と
いうか座りの悪さ。西尾維新をすっごく意識しているのもちょっと痛い。
若くしてデビューした人が「作家になってから」大人になるのって難しい
のだなあ...。
削りな作風を懐かしむだけの読者にはなりたくないけれど、やっぱり本書
がなんだかむにょむにょしていてスッキリしないのは、ユヤたんの方にも
迷いがあるのだと思う。自分で自分の過去作を模倣している様な違和感と
いうか座りの悪さ。西尾維新をすっごく意識しているのもちょっと痛い。
若くしてデビューした人が「作家になってから」大人になるのって難しい
のだなあ...。
ユヤたんが一皮剥けてまた我々を驚かせてくれるまでにはもう少しかか
るのかも。待つよ。気長に。同じ作風で一定レベルのものを量産する西尾
維新型が商業作家としては正解なのかもしれないけれど、悩んで回り道を
する作家からはいずれ維新には書けないビックリな名作が生れるかもしれ
ないのだ。
るのかも。待つよ。気長に。同じ作風で一定レベルのものを量産する西尾
維新型が商業作家としては正解なのかもしれないけれど、悩んで回り道を
する作家からはいずれ維新には書けないビックリな名作が生れるかもしれ
ないのだ。
星2.8個。