リッターあたりの致死率は THANATOS 汀こるもの

 4月の講談社ノベルス三連発。ヒウヒウに続いて魚こるものです。ヒウ
ヒウが回って来た時は「あ、来た」としか思わなかったのに、本書を図書
館カウンターで渡された時「ふふっ、来た!」と頬がゆるんでしまった。
こるもなー...、なのか、私は...???

 魚蘊蓄が予想よりも少なくて残念。淘汰の話が面白くて、もっと読みた
い位でした。人間より短いサイクルで世代交代する生き物を観察すること
で見えて来るものって一杯あるんだろうなあ。


 後半の美樹とシドの攻防戦はなかなか読みごたえあり。この落とし方っ
て後味悪いと思う人もいるだろうし、賛否両論なのかな、と思うけれど、
私は良いと思いました。こういう攻め方がメフィスト系っていうか、若干
王道から逸れたところにいるミステリに私が求める路線っていうか。これ
でこそ、この双子っていうか。

 もはやすっかり「続きが待ち遠しい」ランクに昇格したタナトスシリー
ズ。次はいつかな〜。湊は大丈夫か。

 星3.8個。

 ところで皆さん、NHKの探偵X読んでます?今週は井上の夢さんだぜ!^^