Rのつく月には気をつけよう 石持浅海

 食べ物にまつわる連作短編。飲み食いしながらくっちゃべって推理する
という某西澤作品の様な設定です。本日若干くろ菊が出ますが、全く好き
じゃない作家は無難な褒め方をして逃げるだけで決して斬りませんので、
愛ある故の文句だとご理解頂ければ幸い。

 す、推理が強引だ..。(あんぐり)

 当たったから結果として「彼はなんて聡明なんだ!賢い!」(登場人物
が他の登場人物を絶賛するけど、それほど凄いか?と読者は思うというい
つものパターン)となるけれど、これ、はずれていたら単なる妄想の暴走
だよ。私が謎の当事者で、こんな推理をされたらちょっと嫌だ。根拠足り
なくないか?大オチも、ネタとしてはまだアリだけど、この誤認のさせ方
はもう禁じ手だと思うんだよなあ。真相の隠し方が使い古され系でベタす
ぎる。

 そして、座間味君の時も感じたけれど、味の描写が下手。「そば粉の素
朴な味と、ジューシィなバターのコクが絶妙にマッチしている。」って、
素人のブログか。でもこれは登場人物のモノローグなので、あくまで作者
の文章ではなく登場人物の感想ってことだから、これでいいのね。いや、
でもね、下手な味の描写ならいっそない方が良いと思う。味描写が出て来
る度に感じるこの「やめとけばいいのに書きたがるんだよなあ」というト
ホホ感、どこかで感じたことがある。なんだっけ、この感覚...。





 西澤さんのエ□描写か〜〜〜!!!

 星3個。