スノウブラインド 倉野憲比古

 新年早々くろ菊見参!!

 あららららら...。という感じ。

 序盤は「結構当たり?」とワクワクしていたのです。黒死館やドグラ〜
についてのミステリ論はなかなか面白くて、「探偵小説においては、解決
編というかりそめの緊張低減ではなく、本来の状態ー”未解決のままの混
沌とした謎”という地点まで大きく戻らなければ、ウソだと思う。」なん
てくだりはとっても好きでした。(今引用していて気付いたけど戻らなけ
れば、の点が嫌だな)

 が、一番面白いのがそこだった...。がっかり。

 意欲的な力作ではあるのですが、如何せん私は心理学ネタはあんまり好
きじゃない。というかかなり苦手ポイントなので、そっちが好きな人なら
評価は違うのかも。うーん、でも、私の読書感想を読んで下さる皆様はバ
リバリミステリ派なので、やっぱりアレかな。Bミスとして評価して良い
ならまた違って来るけれど、どうやらそういう切り口で攻めたかった訳で
はなさそうなので思いきって点は低くつけさせて頂きます。いや、Bミス
だとすれば吹っ切れ感が足りないか。


 星2個。

今週の標語
・視点移動、移動じゃなくてブレなのか!?と思う程度ならやめておけ。(老婆心)