イノセント・ゲリラの祝祭 海堂尊

 言っていいですか?言っちゃっていいですか?
 くろ菊出ますのでご注意。海堂ファンご免。





 退屈。

 ずーっと会議。会議で一冊。挫折しなかった自分を褒めてあげたい。も
ともとあまり文章が上手い方ではない海堂さん。ただでさえ会話で読ませ
るのはよっぽどの巧者じゃないと難しいのに、会議中のやりとりが大半を
占める本書は非常にキビシイ。


 使い古された表現を借りるけれど、事件は現場で起こるんじゃい!会議
に駆け引きはあってもドラマはない。エキセントリックなキャラに自分の
主張を語らせただけではそこに物語もドラマも産まれない。医療の現場に
いて厚労省に色々文句もたまってるんだろうし、エーアイの啓蒙をしたい
というのも理解出来るけれど、それは小説ではなく論文や実際の会議、ワ
イドショーのコメンテーター業の中でやっとってくだされ。

 バチスタシリーズ、基本的には面白いシリーズだと思っていますが、螺
鈿と本書はおもろないわー。さすがブラックべる子女史に「どうしようも
なくつまらなかった」と言わせただけのことはあるわ。以上くろ菊がお届
けしました。

 星2個。