ランボー・クラブ 岸田るり子

 面白かった!

 久々にキャラ萌えでも設定頼みでもなく、謎の真相が気になる気持ちで
最後まで引っ張られるものを読みました。

 自分が過去別の人間だったのではないか、という疑いを持った少年。母
子は何故失踪したのか、ルーツ探しだけでも充分もつ所に密室トリックま
で楽しめるのが贅沢。ああっ!その人を信じちゃ駄目だあっ!ドキドキ、
というサスペンスも良かった。

 
 岸田作品はタイトルが残念だなあ、と思います。前回読んだ「めぐり会
い」も本書も「岸田るり子という人が本格ミステリを書いていて、面白い
らしいよ」という前知識なしには絶対手に取らなかった。ランボーという
単語には作者が思っている程の吸引力はないと思う。小説はそのジャンル
を求めている人にアピールするタイトルであり装丁であることが大切だと
私は思うのですが。

 星3.8個。

[[img(https://book.blogmura.com/bookreview/img/bookreview88_31_lightblue_3.gif)]]
[https://book.blogmura.com/bookreview/ にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ(文字をクリック)]