消された龍馬 念写探偵 加賀美鏡介 楠木誠一郎

 お茶の水界隈の描写が詳しい念写探偵シリーズ。その辺りに思い入れの
ある人には楽しいだろうな、と人ごとの様に読んでいたら水道橋近辺、我
が母校が出て来た!本館と図書館の間を通り、ってあそこかー!!懐かし
い~!そうそう。うちの学校はキャンパスとして一つの敷地に纏まってい
るのではなく町中に一号館、三号館、図書館、っていう風にビルが点在し
てるんだよなあ。それを知らない人は「町中を歩いていたのになんでいき
なり大学の敷地内に入ったの!?」と思うんじゃないだろうか?

 話が思いっきりそれましたが念写探偵です。て、これ、結局○○の方が
探偵より良い仕事してますけど...。いいのかそれで。^^;;

 歴史蘊蓄部分をもっとしっかり読めば現代の事件の謎解きの伏線となっ
ていた筈なのですが、どうも蘊蓄が面白くなくて斜め読みしてしまったの
でよく解りませんでした。歴史部分をしっかり読んだとしてもね、この念
写探偵の存在感の薄さというか、念写というモチーフの生かされてなさと
いうか、惜しいと思う一冊でした。

 表紙の探偵、長髪が微妙。昔は好きだったのに最近男性の長髪が嫌いに
なりけり。特にヨン様の長髪がものすごく嫌だ。別に短髪でも好きじゃな
いけどね、あの人。

 星2.7個。