火蛾 古泉迦十

この本は何度図書館で手に取っては棚に戻してきただろう。

メフィスト賞は基本的には読む姿勢なので気になってはいたものの、パラっと
めくると漂うイスラムな雰囲気に腰が退けてなかなか(十年も)読めなかった本
書。最近メフィスト系作家さんの集まりがあった様で、参加された作家さんのう
ち何人かが古泉さんが近々復活するということをつぶやいていたので!復活前に
読んでおきましょう!と一念発起。読んでみたら名前のややこしささえ乗り越え
ればするりと読めてしまう作品でした。

密室の謎と?燭のことはすぐわかった。この密室トリックは他の作家さんでも
読んだことがあるけれど、イスラムに持って来たことが良かった。現代日本建築
でやるより無理がないね。

でもね~、本書の魅力はその先にあったよ。現実なのか妄想なのかのメタなノ
リ!大好物の得意分野。これまたお香とか?燭のゆらめく炎とかのイスラムアイ
テムで自分の足下からクラクラしてくる感がメタ文学と好相性。久しぶりの新作
が楽しみです。

星3.8個。

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読書メーターもやってるよ^^




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