333のテッペン 佐藤友哉

某有名事件をモチーフとした連作短編、と感想を書きかけて読書メーターで最近
の感想をさらっと舐めたら「土江田が過去に起こした事件のことがわからなくて
モヤモヤ」と書いている人が大勢いて驚いた。皆さんあれ以外の真相を期待して
いたのか、もしくはあの事件を知らない程お若いのか?

講談社ノベルスを離れてからの作品の中では一番好き。ラノベ臭や厨二臭を以前
より上手に料理出来る様になりました。探偵キャラも印象にはしっかり残るけれ
どエキセントリックすぎずほどほどで良し。謎解きの驚き度やグロは薄めだけど
ちゃんとユヤタンカラーでバランスの良い所に落とし込んでいます。

以前某氏の小説に出て来た「エレベーターが僕を4階へと運んでくれた」という
書き方が気持ち悪くてゾゾっとしたのですが、本書の「足が散歩を望んだので自
由に歩かせてやった」は平気だった。こういうのってまわりくどいから駄目とか
クサい書き方が嫌とかじゃなくてやっぱりその作家さんが肌に合う合わないなん
だなっていうのがわかったよ。

星3.8個。

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