おもいでエマノン 梶尾真治

なんか凄い物語だな...。

私は前評判を知ってから読んでいるのでだいたいどういう設定なのか知ってて
の感想だけどそれでも凄いと思うのだから、かわいい表紙とタイトルに惹かれ
て予備知識なく手に取った人は面食らうだろうと思う。このシリーズはまだ完
結していないけれど、梶尾さんはどこへ帰着させ落とし込もうとしているのか
が見えない。落とし込まず完結しないまま、なんてこともありそうで怖いなあ。

エマノンは名無し、ノーネームの逆さ綴り。生命が産まれてからの連綿と続く
全ての記憶を持つエマノン。だいたいは年齢不詳の女性で、たまに子供だった
りもする。エマノンという存在についての壮大な一大叙事詩だと思って読んで
いると一つ一つの短編が地味にじわじわこちらの涙腺を刺激したり感情をゆさ
ぶる作りになっているのが憎い。神月やヨシフミのエピソードには動揺してし
まった。

「こさえる」とか「岡惚れ」という単語が出て来て古くさ!と思ったけれど着
想は今読んでも全然新しいしエマノンの魅力も色あせない。

んー、なんだかもの凄い物語だ...。

星4.1個。

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