神のロジック人間のマジック西澤保彦

　途中ちょっと「スティーブン・キングっぽい？」と思いましたが、
ちゃんとミステリ的な種明かしが用意されていました。モダンホラー
ではなかったです。以前この人の「ナイフが町に降ってくる」を紹
介した時に荒唐無稽な設定、と書きましたが、本書は不思議な設定
ではありますが、まあ「もしかしたらこういう事って本当に出来る
のかも？」と思える程度には現実的。実際難しいとは思いますが。
私は逆に「ありえない系の話なんだろうな」と決めてかかって読ん
でいたのでトリックが見破れませんでした。

　ただ、この話すごいなあ。良く出来てるなあ。とは思うけど好き
かと聞かれると微妙です。後味もあまり良くないし。必要以上に人
が死んじゃうし。やっぱり西澤保彦はタックシリーズかなあ。

　星3つ。

ナイフが町に降ってくる
黄金色の祈り